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子どものリストカット

子どものリストカット

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はじめに

リストカットとは、手首自傷症候群のことで、リスカと呼ばれることがあります。その他、切りつける身体部位によって、レグカ、アムカ等の呼び名もあります。リストカットにはまっている人のことを、リストカッターと呼ぶ場合もあります。

リストカットの情報は、ネット上に溢れています。リスカの場面を写真にとって、鮮血がしたたる画像をホームページやブログにアップしているリストカッターも少なくないようです。リストカットのやり方を、丁寧に解説しているサイトもあるようです。

札幌にお住まいの皆さん。父親として、母親として、もしも自分の子供がリスカを始めたらどうしますか。

リストカットの原因あるいは理由

どうして思春期以降の子どもたちはリストカットするのだろう。ここでは、リストカットの原因あるいは理由について考えてみましょう。

リストカットにもさまざまな程度があるようです。興味本位に、いたずらで数回やってみる子もいるでしょう。そのような子はあまり心配する必要はないのかもしれませんね。しかし、重篤なリストカッターになると、繰り返し自傷行為に及ぶので、意味合いが違ってきます。いたずらではなく、本気で行為に及ぶのですから。

けれども、本気のリストカットといっても、自殺つまり自ら命を断とうとして手首を切るのではありません。死ぬためではないのです。むしろ、リストカッターは生きるために自分自身を傷つけるのです。

生きるために自分を傷つけるなんて、非論理的で訳がわからないと首をひねる親御さんもいるはずです。確かにつじつまが合いません。では、もう少し掘り下げてみましょう。

リストカッターは自分が生きている実感がありません。何のために生きるのかという、生きる意味からも疎外されています。しかし、手首を切って、滲んでくる鮮血を見ると、かろうじて生きている感覚を取り戻すことができるのです。痛みのなかで自傷することも、痛みを欠いたまま傷つけることもあるでしょう。痛みがない場合は、おそらく解離した意識状態でリスカを実行しているはずです。そして、我に返ったときに、痛みが戻ってくるのです。

リストカットは、ある意味で嗜癖的行動つまりアディクションとしても理解されます。何度も苦痛な行為を繰り返すわけですから、はまっているわけですね。身体にとって害毒になることを分かっていながら行うのが嗜癖です。その意味で、タバコや酒と、とてもよく似ているような気がします。

リストカッターには死にたい気持ちがあるようです。しかし、正確に言えば、この世から消えてしまいたいという表現をする子が少なくないように思います。「死にたい」ではなくて、「消えてしまいたい」です。周囲の人たちとの、温かみのある居心地の良い関係のなかで生きていないために、透明人間のようにそこから自分を消し去りたいのかもしれません。

リストカットの対応

生きるためのリストカット、という趣旨で説明してきました。そう考えると、子どもたちのリストカットをむげに制止するのは逆効果であることがわかります。つまり、リスカを奪うことは、生きている感覚のない世界に永住しなさいと言うに等しいのです。リスカ自体が逆説的な行為ですから、それを止めるのも逆説的な意味を帯びてしまうわけです。

では、そのような子どもに対して、親はどのように対応すればよいのでしょうか。

当り前のことをアドバイスしましょう。それは、子どもを愛することです。生きるとは、言葉を変えると、誰かを愛することであると同時に誰かから愛されることなのです。愛し愛されることによって初めて、人間は生きている感覚を実感することができるのです。そうすれば、いつしかリストカットは止むでしょう。なぜなら、生きている感覚を呼び覚ますために手首を切ることが馬鹿げてくるからです。

時間はかかるでしょう。しかし、日常生活のなかで、愛情のある交流が積み重ねられて行けば、いつかリスカは消え去るのです。

おわりに

愛という言葉を連発しました。なんだかカウンセラーというよりも宗教家のような発言であったかもしれません。しかし、私は本当にそう思っているのです。

ご両親の「リストカットへの対応がわからない』という言葉は、私には「どのようにして子どもを愛したらよいのか分からない」という言葉に聞こえます。愛し方がわからないということです。子どものリストカットの問題は、愛し方がわからない親の問題に姿を変えることがあるのです。

最後に、札幌でリストカットの相談をしたいとき、このHPで紹介しているカウンセリング・センターを利用するとよいでしょう。けれども、子供のリストカットが度を越していて重篤と思われる場合には、心療内科などで児童精神科医の診察を受けるのがよいかもしれません。


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